この世界の片隅に

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  • 満足 この世界の片隅に (tezuka, 2016/12/29 1:18)

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tezuka

満足 この世界の片隅に

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/12/29 1:18
tezuka  長老   投稿数: 486
しみじみと素敵な作品でした。
ここが泣かせどころよ!という盛り上がりはなく、でも、絵やセリフは深く、ちょっとした演出や構成が活きていて、すっごく好きでした。

そもそも原作がしっかりしたコンセプトを持ち、守っているというか、「戦争中の日本人」の姿を2歩も3歩も下がったところから見た物語づくりをしたのかなと思います。
『はだしのゲン』や『永遠の0』とは訴え方、立ち位置が違う。
戦争に向かう時代に生きる人たちを悲劇的にとらえたり、愚か者にしたり、はたまたヒロイックにしたり、という演出には個人的にずっと違和感があり、たまに怒りさえ覚えていたのですが、そういう演出がない。

身近に私が祖母らから聞いていた戦時中の体験談にとても近く、庭に防空壕を掘ったとか、中ではおじゃみをして遊んだとか、おじゃみの中身のあずきは非常食だとか、当然のことながら日常の暮らしにまつわる話しばかり。
同時に思い出すのは、家事の合間に祖母が楽し気に口ずさんでいた軍歌です。

あの頃のことを、悲惨な状況の、凍えるような日に穴のあいた靴をはいて延岡から高鍋まで芋をもらいに行った青春時代とか(もちろん竹槍訓練も)、そんな風に面白そうに話していた年配の女性もいました。

良い時代だとは言わないけれど、そこに普通に懸命に暮らしていた人たちがいたのです。
やっとそんな人たちの作品を観ることができた、と思いました。

また、あの時代だけでなく今もそうなのですが、国の流れは一部の人間が動かしているのではありません。
東京裁判で裁かれた者たちだけが戦争に突き進んでいったのではなく、旧民主党や自民党だけが今の日本をこうしているのではありません。
私たち一人ひとりが、「この時代」を選んでいるのだということも、この作品はちゃんと描いたことにも好感が持てました。
素晴らしい。

それらの点を考えても、実写ではなくアニメだからできた作品だと思います。
能年玲奈、上手でした。
絵もきれいでした。
日本のアニメはすごい!

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