Re: カポーティ

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kinsan

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006/11/5 9:04
kinsan  長老   投稿数: 276
サッカー解説者の金子達仁の著作に「秋天の陽炎」というJ1昇格を2年連続して逃してしまった大分トリニータを題材にしたルポがあります。サッカーファンの中では毀誉褒貶のある本ですが、私は極めて良質な作品だと思います。
この本を金子氏としては、J1に昇格してから出版したいと思っていたようです。ただ出版社としては、月刊誌に連載中から評判が良かったものですから早く出版したいという考えがありました。結局、昇格の夢が断たれた試合の審判について述べた部分を加えて出版されました。そのために、作品として、物足りないものになったことは否めません。

創作者としての立場といわゆる作家としての立場には、微妙な違いがあるのかもしれません。

素晴らしい作品を書くことができると確信し、実際に評価の高い作品を書くことができた。しかし作品の題材でしかなかった人物に、あまりにも深入りをしすぎてしまった。それ故の苦しみ、迷い、苛立ち・・

「作家のエゴ」を貫くことができなかったカポーティ、それがこの映画の感動となっているのだと思いました。
NYのサロンで酒に酔いしれながら自慢話に興じるカポーティや自分の名声を利用しながら取材を続けるカポーティには鼻持ちならないものを覚えます。しかし、取材を続ける中で犯人との取材を続けていく中で悩み始めるカポーティに、共感を覚えていくようになりました。

処刑の場に立ち合うカポーティの表情に、人間としての苦悩を加持させられました。

良質な優れた作品だと思いました。

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