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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2015/5/10 8:32
hiro  管理人   投稿数: 218
 名門音楽大学にあるジャズのビッグバンドの厳しい指導者とジャズドラマーを目指す生徒をめぐる話である。見終わって思い浮かべたのは「アマデウス」。ただし、この映画にはアマデウスことモーツァルトは登場しない。出てくるのはサリエリ(以下の人々)である。天才がいなくなった(出てこなくなった)世界で天才の域に達することは金輪際ないであろう2人の凡才が敵対する話。そう受け止めてまず間違いではない。

 天才には確かにインスピレーションのほかに汗が必要なのだろうが、ここで教師フレッチャー(J・K・シモンズ=アカデミー助演男優賞受賞)が要求する汗は多分に間違っている。フレッチャーの低俗で独善的な人間性があらわになるクライマックスで監督・脚本のデイミアン・チャゼルはそう言っているように思える。厳しい教師には立派な人間性を備えていてほしいものだが、それは幻想なのだろう。主人公のアンドリュー(マイルズ・テラー)もまた自分のジャズの道に邪魔になるからという理由でガールフレンドに別れを切り出すバカで浅はかな男なのだから救いようがない。天才が登場しないのと同じ意味合いで映画には正義も真っ当な人間も登場しない。結局、俗物同士の対決の映画なのだ。

 罵詈雑言を吐き、生徒の人間性を徹底的に否定する教師の姿は「愛と青春の旅立ち」のルイス・ゴゼット・ジュニアかと思ったら、「フルメタル・ジャケット」のR・リー・アーメイになり、さらにその先まで行っているところが映画の新しさ。これは音楽ドラマである前にとても興味深い人間ドラマだ。どうもこの映画、というか監督には人間不信が根底にあるようだ。そういう部分がこの先鋭的なドラマを生んだ要因かもしれない。

 先鋭的だから面白いのかと言われれば、そうでもなかった。これ、ジャズでなくても成立する話であり、そこに普遍性があって良く出来ていると思うのだけれど、映画が面白くなるのとは別次元の話であったりする。プロの音楽家からはこの映画の音楽の部分について酷評が出ている。しかし、一般人にはほぼ分からないので支障はない。プロの指摘は映画をリアルにする上では有用だけれども、音楽がダメだからといって映画全体がダメになるわけでもない。

 フレッチャーは「グッジョブ」という言葉が、天才が出なくなった理由だと言う。安易な褒め言葉は人をダメにするという信念の持ち主なのだ。それは一面で真理ではあろうと思うが、「褒めて育てる」という言葉もありますからね。軍隊式の厳しさだけでは天才は生まれない。軍隊式を結局否定しているという意味ではこの映画、「愛と青春の旅立ち」「フルメタル・ジャケット」と共通しているのだった。デイミアン・チャゼル監督にあるのは人間不信ではなく、軍隊不信なのかもしれない。
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/8/26 23:12 | 最終変更
onitsuka  常連   投稿数: 63
「セッション」★(5点/5点満点)
 ネタバレ注意!
 この文章は、映画の重要な内容に触れていることがあります。
 読まれる方は、そのことを充分御検討の上お読み下さい。
 少し書きますと、映画を観るのに、前情報を入れ過ぎるのは如何なものか?というのが僕の本音です。予告編やチラシ自分の直感と信頼できる人からの口コミ、そんな感じで映画を選んで欲しいです。また、事情は重々承知しておりますが極力映画館でCMは見たくないとも思っています。そのためには、基本的に映画を映画館で観るようにしないといけません。但し、家計的にきつい人などは別です。そういう方は、レンタルなどをご利用されるのも、大いに結構だと思います。
 クドいと思いつつ畏れも少し感じながらこの前置きを書いています。これは、此処で書くすべての僕の文の前に入れていきたいです。何故なら、それが1映画ファンとしての夢だからです。
 映画の感想や面白さを詳しくお伝えしたいところですが、せめて、この場をお借りして面白い映画をご紹介していくことが、ふたたび心から映画を楽しめるようになれた私に今できることだと思って書いて行きます。
 CM中まで眠りかぶっていたのが、オープニングのドラムを叩く音1つで目が覚めた。その後、音楽がとてもカッケー!と思った。
 中盤、眠ったが、そんなのは関係ない。
 主人公が、一流のジャズ・ミュージシャンを目指す話だけど、途中、フレッチャーが、チャーリー・パーカー以後、ジャズは死んだと言う。最近、街やショットバーで流れるジャズがぬるったくて、クラシックのほうが面白いし、元気が出る、ジャズはリラックスするだけの音楽でうるさいのはうるさいだけだしと僕も思ってたので、そうなんだと納得しつつ、帰る途中にあるレンタルショップに確かチャーリーのCDが1,000円くらいで名盤として売っていたのを思い出して、帰りに買ってしまった。金もないのに、パンフは勿論、映画館でサントラも売ってたので買った。両方とも、これから擦り切れるほど聴きたい!だから、俺に映画観せるなと言うのだ。派生して、余計なものまで買いたくなるから。さすがに、映画Blu-rayは、購入予定メモに残すことで留まったけど。
 ひょっとして、先程うるさいと馬鹿にしていた大学時代の友人でロックの恩人推薦の「至上の愛」もチャーリーだったのかな?と自分の感性にまだまだなところがあるなと思って、帰宅して見てみたら、ジョン・コルトレーンだった。良かったあ。ちなみに、“バード”って台詞も出てきて、僕、「バード」のサントラ持ってた。これも、これから聴き込むのが楽しみ。
 こんな音楽映画観たことない!これに比べたら、昨年の「ジャージー・ボーイズ」なんか“あまちゃん”だ。あれ評価した奴、反省しろ、後悔しろ、懺悔せよ。
 ドラム、ジャズ、音楽、映画、少なくともこれらのアートのためなら、どんなに厳しくても構わないと思いながら観た。うつ病になっても仕方ないと思った。音楽でうつ病になるなんて幸せじゃないかと思った。フレッチャーの厳しい口調は、「フルメタル・ジャケット」の教官を思わせた。でも、あっちは軍隊だからね。
 途中、チャラっぽい男が初めて弾いた時、僕その演奏大したことないなと思ったら、主人公がくだらないみたいに言った。一度挫折した主人公が、CDや憧れの黒人のジャズミュージシャンの白黒の写真とかを捨てるのも、これまで何枚ものCDを中古屋(さん)に売って処分してきた僕と重なった。
 監督、新人らしいから、今年の新人賞は彼で決まりだな。「6才の…」の男の子にしてたのが、断然説得力を持つ選出になってよかったわあ。
 主人公が、クライマックスの舞台で、フレッチャーに言われて、一度そでに行って父親に抱きしめられるんだけど、そこで、逃げるな!負けるな!と思ったら、戻って凄い演奏をする。ドラムに打ち込むために、会うことを拒んだ可愛い彼女は、その間に彼氏ができていた。でも、ラストは描かれずに終わる。
 しばらくぶりで、ジャズをやっていたフレッチャーが、静かな曲をピアノで弾いていたのは意外だった。「巨人の星」や、小山ゆうの100mランナーを描いた漫画も思わせた。
 上映後、クレジットタイトルの最初の曲の間、映画館の椅子の上で腰から下がリズムに揺れた。
 明日への元気・勇気が出ました。興奮が止まらなかった。
 この映画のFORMAでは?というのを何と10見つけました。
 END
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