少女が母親に告げた「夢のような話」が家族を引き裂くきっかけになってしまった。それ以来、元気でおしゃべりだった少女は口を閉ざしてしまう。言葉を口に出すことを自ら封印してしまった少女が、クラスメートと一緒に作ることになったミュージカルをもとに、自分や家族をもう一度見つめ、言葉を取り戻すというお話し。
主人公たち高校二年生の少年、少女たちが懸命に自分自身や家族、友人、社会と向き合おうとしている姿にぐっとくる。それ以外の登場人物もみんな魅力的だったし、絵もきれい、日本のアニメって素晴らしい!と初めて感じました。
そもそもこの手のオタク入門編的なアニメには興味なかったけれど、はまりそうになっている自分がコワいです・・・。
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の製作スタッフが作ったということで、初日の初回はけっこう観客が入ってました。
「言葉は一度、外に出してしまうと取り返しがつかないから、ちゃんと考えて出さなきゃいけないし、出した言葉には責任とらなきゃだめだ」、そんなセリフがあったのですが、こんなことを昔、私も誰かに言ったような気がします。。。
今思えば青臭い、恥ずかしい、いったい何様や!?って言葉も、アニメーションなら伝えられるし、伝わる。
俳優ではない、架空の人物たちが動き、しゃべるアニメーションの世界には、きっとしがらみもあまり無く、クリエイターたちが自由に創造できる場所があるのかもしれません。
たまに観る「セーラームーン」や「プリキュア」「まどか☆マギカ」なんかもタイトルから受けるイメージからはかけ離れた重い物語が展開するし、それらに同じように流れるのが集団の中にいながらも個人を認める、それぞれの大きな愛だったりします。
この作品も観客の9割が高校生ぽい子たちでしたが、観終わって彼らが「やばい・・・」とか「ちょっと泣けた」とか言い合っているのを聞いて、ミョーに嬉しかったです。
(宮崎アニメや押井アニメ、原恵一監督のとか、そういう作品とはまた違うみたいです。オタク的なものって・・・)
あ、それと、往年のミュージカルの名作の中に、別々の曲を同時に歌うシーンがある作品があるそうですが、ご存知ですか?
この作品の中で別々の二曲を同時に歌う重要なシーンがあります。
父親の影響でミュージカルをたくさん観ている登場人物が自分らが作ろうとしているミュージカルに取り入れるのですが、私、その映画を知らないので教えていただければ嬉しいです。
遅まきながらアニメにしっかり焦点あてて、注目しようと思いました。
ということでこの作品、オススメです!
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