スルース

  • このフォーラムに新しいトピックを立てることはできません
  • このフォーラムではゲスト投稿が禁止されています

投稿ツリー


前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 .4 .5 .6 | 投稿日時 2008/6/7 23:06
tezuka  長老   投稿数: 486
目を見張る洒落た内装と家具、壁一面に貼られた自身の肖像写真、それらは専制的で、訪問者に服従を強いるかのよう。
妻を失った老醜の作家が、若く美しい妻の恋人を招きいれたのは、彼自身ともいえる虚飾と傲慢極まりない人工の美にあふれた館の中。
その中で繰り広げられるのは、男性の中の(というよりもあえて私は人間の、と言いたいが)多面性、二面性を暗号のようなセリフと演出でみせる密室劇。

老いた作家のマイケル・ケインと、美しい悪魔のようなジュード・ロウ、ふたりによる深くて痛い摩訶不思議な物語。


憎しみと愛、一見それらは相反する感情に思えるが、実はとても似ている。
それを認めるか認めないか、気付くか気付かないかで、私たちの人生は随分と違ってくると思う。
ただしそれが幸せなことなのか、私にはわからない。
なぜならそこに気付いた瞬間から、未来のない、まるで無間地獄のような苦しみを抱えることにもなると思う。
様々な感情を理解する、心の痛みを理解できる、という意味では確かにより深く人生を生きられるのだろうけど。


老作家は若く美しい妻を、若く美しい男に奪われる。
最初は憎しみと嫉妬で彼を見ていたに違いない作家だが、知的で傲慢であるからこそ、その気持ちは次第に

「彼がほしい」
「彼になりたい」

という気持ちに変わっていったのではないか。
作家が若い男に見せびらかす虚飾の城は、美しくて豪華であればあるほど空しい。
スタイリッシュな城の中に住まうのは、どんなに虚飾を尽くしても諍うことのない老いにまみれた作家だから。

奪え・・・とそそのかした宝石も、作家の首にまかれた途端、輝きを失ったかのように見える。

檻のような狭いエレベーターに横たわるジュードは、作家が得たひとつの美しいオブジェだが、そこに永遠はない。
しかし、自分の分身のような、過去の自分のような若さと美しさを壊したことで、作家の中だけに彼を閉じ込めたのではないだろうか。

--
45

前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/7 23:08
hiro  管理人   投稿数: 219
お、復活しましたか。
良かったです。
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/12 16:30
sugio  長老   投稿数: 204
ケネス・ブラナー監督作は、殺人者と被害者として愛を成就できずに死んだ夫婦が、
40年後に転生し死の謎を解くスリラー「愛と死の間で」しか観ていないけれど、
その一本がなかなか面白かった。
今回は、ジュード・ロウが出るミステリー仕立ての内容にそそられて観てきた。
二人芝居を見ているような構成。
よくある不倫話を斬新な趣向でスタイリッシュに見せていると思う。
限られた空間と登場人物だけで、短い時間にあれほどの仕掛けをしてくれると否応なく集中してしまう。
ジュード・ロウの俳優として持てるだけ全てを出し切った演技は見応えがあった。

ただ、本気のゲームも二度目までは驚くけれど、三度目となるとゲームであるという前提が出来てしまって、老作家が実際美青年に惹かれたかどうかは疑問でうそ臭い。
ラストはおーーっそうきたか・・・って感じで衝撃があった。

鑑賞後、考えてみると電話の相手が本当に妻だったか、とか、通話の内容は真実どうだったのか、というところが不透明にしてあり、いくらでも話が考えられるところが面白いなと思った。
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2008/6/14 8:09
tezuka  長老   投稿数: 486
惹かれる、という感情じゃなくて、自分の「一部」になってしまう感覚かな?と思うのですが。
sugio

満足 Re: スルース

msg# 1.3.1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/14 13:10
sugio  長老   投稿数: 204
なんどもtezukaさんの投稿を読み返してみると、
なるほどなぁ・・と考えさせられます。
私は映画を観ている間、話の流れを追うのが精一杯で
二人の心の深層部分にまで考えが及びませんでした。
なので、目の前で起こっている事柄に対して、
ころころと心情を転がされて巧い具合に弄ばれて
それがとても面白く感じました。
年老いた作家が若く美しい青年に嫉妬し、それが高じて
そのものを欲し、そのものになってしまいたいと思う・・
そういう気持ちもあったのかもしれないですね。
う〜む、ふ、深いですっ。
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/18 17:09
haruko  長老   投稿数: 320
何だか凡人には理解困難な映画でしたね。
お二人の感想を読んでもやはり難しい。
私は、最後の「もうひとひねり」が無い方がよかった。原作や舞台はどうなのか分かりませんが、私なら、ジュード・ローに勝たせて、老兵には去ってもらって,めでたしめでたしとして、、そのあげくに夫人を捨てる。ってのは如何?
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/18 21:58
sugio  長老   投稿数: 204
>harukoさん
ジュード・ロウ、愛してますって結末ですね(笑)

なし Re: スルース

msg# 1.6
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/19 13:38
mk2  半人前   投稿数: 29
ドキドキしましたね。舞台はおしゃれだし、ジュード・ロウはキレイだし。
そして、二人のゲーム!まるっきり恋愛じゃぁないですか。
ひきつけて、はねつけて、誘惑し、拒絶して。そりゃ勘違いしちゃいますよね。生死がかかった緊迫感がありましたもん。
ラストシーンは、いろいろ考えたんですけど、我に返った作家が、恥部を知られたままにしたくなかった、という解釈をしました。
  条件検索へ

サイト内検索

ログイン

ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録