火天の城

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2009/10/15 12:39 | 最終変更
noda  一人前   投稿数: 143
観た直後に気合入れていっぱい書いたのに、投稿が消えちゃったんですよねぇ。
誰の陰謀?タタリ?

題材は素晴らしいのに、評判がイマイチなのは、人間ドラマがダメダメだからでしょう。
今だかつて誰も建てたことのない7重5層のバケモノみたいな天守閣の建築に挑む・・・って聞いただけでおなかの底が熱くなってくるような本筋なのに、脇の話がありがちすぎました。
そこのとこだけはTVで時代劇を見ているような感じ。


でも、私は号泣です。
やっぱりスクリーンの中で繰り広げられている、作業のひとつひとつがどんだけ手間がかかることかってことをよく知ってるので、どの作業工程でも涙。
板に墨で図面書くシーンだけでティッシュ一箱使いそうな勢いでした。
「書き損じたらいちから書き直しかよおおお〜。おっさん、アンタすげーよおおお〜」って感じです。
気の遠くなるような作業が全て手作業、人力。
今日まで受け継がれている、日本の木造建築の原点が本当によく描かれています。
日本のお城、最高。

あと、心意気。この映画、実はこれに尽きるような。
織田信長から安土城の築城を任された、田舎の宮大工棟梁・岡部又右衛門。
その心情を、宮日シネマには「私が建ててみせる」って書いたんですが、本当はちょっと違う。
「建ててみたい」です。
この気持ちって、たぶん、建築業に携わる人のほとんどが持っている感覚だと思います。
いったん引き受けたら、地獄を見るってわかりきっているボリュームの仕事を、引き受けちゃう理由ってそれしかないんですよね。

天守を支える大柱を求めて、敵陣武田側・木曽氏の領土内に入る又右衛門。
7重の天守を支えきるのには、木曽の山の御神木の大檜しかない。でもそんなん敵の城のために渡せるはずがない。
以下、山の木の番をする男と又右衛門の会話です。
番「この木は樹齢2000年の御神木だ。渡せない!」
又「それは十分承知の上です。そこをなんとかお願いします。この命と引き換えにしてもほしいんです。(土下座)」
番「無理だ! ・・・しかし、ほんとうに7重の天守閣など建つのか?」
又「・・・建ててみたい。そのためにはこの木が必要なんです。」
番「・・・本当に建つのなら、ワシも見てみたいのう・・・」

うる覚えです(汗)。雰囲気で(汗)。
この会話には、毛深い私の腕の毛が総立ちしました。
そうなんだよなあ。なんかもう理屈じゃないんですよ。
なんでかわからないけど、そのすごい建物を建てたい、建ったところを見てみたい。
後のことは知らん。とにかく建てたい。
ほんと、おなかの底からわいてくるんです。この気持ち。
設計士でなくても、大工さんでなくても、例えば塗装やさんとか瓦やさんでも、すごい建物の建築に関われるって、自分の中でとびっきりの名誉なんです。

そこらへんの心情の描き方がとても丁寧で素晴らしかったです。
原作者も監督も別に建築出身じゃないんですよねぇ。すごいなあ。

西田敏行さん、今まで苦手だったけど、今回は最高でした。
この役はこの人しか考えられないです。

こういう、ひとつの建物を建てるだけの物語って、めったに作られることはないと思います(ドキュメンタリーならあるかもだけど)。
職業柄だとは思いますが、個人的には超ヒットな作品でした。


あーでも、一緒に観たうちの息子は「10点満点の5点」って言ってました。
なんでそんなにアホみたいに泣くの?って呆れてました〜。


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