扉をたたく人

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2009/12/12 11:04 | 最終変更
sugio  長老   投稿数: 204
派手なアクションもなく地味だけどシンプルで解り易いストーリー。
その中に一人暮らしの初老男の孤独、年齢人種を超えた友情、信頼から生まれる愛、
そして、無実の青年の人生を否応無く捻り潰してしまう国家権力への怒りまでも盛り込まれていました。
だから、優しい感じだけれどメッセージ性の高いドラマだと思います。
物語の後半、拘置所の管理室でウォルターが心の底から叫ぶ、
「人をこんなふうに扱っていいのか!あんなに善良な人間を。こんなの間違っている。われわれは何て無力なんだ!」。
このシーンの中に、たくさんの意味を感じました。
傷心と孤独に心を閉ざしていたウォルターが、真の自分を完全に取り戻した瞬間でもあり、
と同時に、あまりの不条理さやどうしようもない無力感に対する怒り。。
観ていて、力が入ってしまった。

ジャンベという楽器がとても効果的に使われていて、
最後にウォルターが叩き鳴らすその音とリズムは、ウォルターの解き放たれた心の鼓動でもあり、
移民タルクの叫びでもあったと思います。

役者が皆、とっても良かった。
ウォルター役のリチャード・ジェンキンスはアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされるだけあって、
教授の凍りついた心が徐々に鼓動を取り戻してくるさまを深い落ち着いた演技で見せています。
タレクの母親モーナにヒアム・アッバス、彼女は熟年女性の落ち着いた魅力が光っていました。
息子を捕らえられた悲痛な思いと不安、ウォルターとの間に芽生える大人同士の感情と表情が
美しい顔を更に際立たせていたと思います。
タルクも好青年で、ドラマの要。
ゼイナブも始めは警戒心の強い女性からだんだんウォルターと打ち解けていく過程を自然に表現していたと思います。




前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2009/12/13 16:45 | 最終変更
haruko  長老   投稿数: 320
アメリカは自由の国、どんな国からの移民をも受け入れる国でした。
ユダヤ人を始め社会主義国のチェコやポーランドその他世界中の多くの人々が、自国で迫害を受けたり、貧しくて生きて行けなくなったりして、仕方なく国を捨てて移民船に乗りアメリカにやってきました。

事情が一変したのは9,11同時多発テロ以後だと思います。
この映画は何も悪くない善良な人々が、ちょっとしたことから、強制送還されてしまうという話。
シリアのパレスチナ人、アラブ系の人々の微妙な立場を上手く愛を込めて作られている作品でした。
アメリカ合衆国としては気を緩めるわけにはいかない。
それは2億人のアメリカ国民をテロリストから守るためでもある訳です。2度とテロリストの思うままにさせはしない、というアメリカの強い意志。主人公のタルクはその犠牲者となります。

ひょんなことから友人となったタルクを助けようと奔走するアメリカ人の大学教授とタルクの母親との愛が素敵でした。、
ごく自然に寄り添っていく愛の美しさに涙あふれました。

誰も悪くない、しかし国家となった場合の非常さは悔しくてもどうすることも出来ない。それは移民を簡単に受け入れる国アメリカの苦しさでもあるのでしょう。
とても静かながら強いメッセージを残した映画だと思います。

しかし、殆どの人々は善良な市民です。
政治的に国としてのニュースしか知らない我々には、この静かな普通の人々のおかれた立場から見た物語には心を揺さぶられました。
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